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歪みと倍音 |
Posted by JimCom on 2000/06/13 06:18:06: 倍音の話ですが,皆さんのご期待に応えられるかどうか.. 音作りの世界と音を聴く世界とでは,倍音の考え方が違うという話しです. 音響の世界で気になるのは歪みであります. もともとの音に含まれていない倍音の事を歪みと言いますが, 気になるは,奇数歪みなのです. ご存じのように偶数倍音はオクターブ上にあたるので,歪みがあったとしても 厚味が増えた感じになるのですが,奇数の場合は不快音として聞えてきます. どのようなオーディオアンプを使っても歪みが発生します. 一般的に,真空管アンプは偶数歪みが多く,厚味のある音に, トランジスタアンプは,奇数歪みが多いといわれています. 真空管のエフェクタに人気があるのは,この厚味があるからでしょう. かたや音作りでは,奇数倍音が多いほど利用価値が増えてきます. ディストーションなんかは,奇数倍音の発生機といっていいでしょう. シンセでいえば方形波は奇数倍音が沢山含まれていて, フィルタで様々な音色に変化します. しかし三角波や正弦波はいくらフィルタを使ったところで,音色は 変わりません. ハモンドオルガンで倍音を調節したりしますが,これも奇数倍音を うまく組み合わせていると言えるでしょうね. CoolEditで周波数分布をアナライズしてみるとその違いが耳だけでなく, 目で確認できます. オーディオ屋さんの観点からは,歪みが少ないピュアな設計を, 音作りの場合は,無理やり歪ませ多くの倍音を作り,フィルタなどを 使って好みの音を作っていくという訳であります. |