C dur(ハ長調)、C moll等、色々な調がありますが、
相性の良い調同志
というものがあります。いわば、兄弟みたいなもの?(^^) これを
近親調といいます。
曲中での転調は近親調と深い関係があります。
属調・下属調・平行調・同主調(同名調)
これらを近親調と言うのですが、それぞれを追ってみていきましょう。
属調
ある調の主音から完全5度上(もしくは完全4度下)の音を属音といいます。
これを主音とする調を属調といいます。
C dur(ハ長調)の主音C(ド)から完全5度上の音は、G(ソ)ですね?
このGの音を主音とするdurは、G durですので、C durの属調はG durとなります。
基準となる調(この場合C dur)がdurであれば属調もdurとなり、mollであればmollになります。
つまり、C durの属調がg mollになることはありません。
下属調
ある調の主音から完全5度下(もしくは完全4度上)の音を下属音といいます。
これを主音とする調を下属調といいます。
C dur(ハ長調)の主音C(ド)から完全5度下の音は、F(ファ)ですね?
このFの音を主音とするdurは、F durですので、C durの下属調はF durとなります。
基準となる調(この場合C dur)がdurであれば下属調もdurとなり、mollであればmollになります。
つまり、C durの下属調がf mollになることはありません。
属調とよく似てますね。(^^)
平行調
ある調がdurであれば、主音から短3度下の音を主音とするmollを、
ある調がmollであれば、主音から短3度上の音を主音とするdurを、
これらの調を平行調といいます。
C dur(ハ長調)の主音C(ド)から短3度下の音は、A(ラ)ですね?
このAの音を主音とするmollは、a mollですので、C durの平行調はa mollとなります。
a moll(イ短調)の主音a(ラ)から短3度上の音は、C(ド)ですね?
このCの音を主音とするdurは、C durですので、a mollの平行調はC durとなります。
同主調(同名調)
ある調がdurならmollに、mollならdurにしたもの。
C durの同主調は c moll、 a mollの同主調は A durとなります。
近親調が兄弟ならば、従兄弟的存在の遠近調というものもあります。
ある調から見た近親調の近親調(何てややこしい・・)を遠近調といいます。
では、問題です。
Q: C durの属調の同主調は何でしょう?
A:
C durの属調は、G durです。そして、G durの同主調はg mollになりますので、答えはg mollです。
ここで出てきたg mollは、C durの遠近調です。
g mollとC dur、関係のない調に見えます。直接の血のつながりはなくとも、間接的につながりがある、
まさに従兄弟だと思いませんか?(^^)